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タイ料理のステキをはじめ、食材やハーブ、文化など。タイの魅力を色々な視点から切り取ってご紹介。タイの空気が香るような情報をイラストとともにお伝えします。

画鋲

タイの祭りのお話

タイの春雨のお話

11月(タイの旧暦12月)の満月の夜、
2つの代表的な仏教のお祭りがあります。
 
その1つが「ローイクラトン(灯ろう流し)」というお祭りで、
タイのあちらこちらで行われます。
ローイは浮かべる、クラトンは灯ろうという意味で、
水の精霊に祈りをささげ、祖先への感謝、
罪やけがれを水に流すと言う意味が込められた
伝統的なお祭りです。
バナナの葉や幹を乾燥させたもの、
ココヤシの殻などで灯ろうの形を作り、
その上に花や線香、ろうそくを飾り、
満月の月明かりが映された川に
無数の灯ろうを浮かべる光景は、
天の川のようでとても神秘的です。
 
もう1つがタイ北部のチェンマイで開催される、
コムローイと言うランタンを飛ばす「イーペン祭」。
 
本来、収穫・豊作を祝う行事ですが、
最近では観光客や外国人も参加できるお祭りで、
七夕で短冊に願いを書くように、
紙で作られたコムローイにそれぞれの願いを書き、
熱気球のようにして夜空に飛ばします。
続々と会場に集まった人たちは、まず腹ごしらえ。
と言っても特別なメニューがあるわけではなく、
屋台のローカルフードを食べたり、
タイ舞踊を見て楽しみます。
そこへ僧侶が登場してお経を唱え始めると、
各自瞑想して心を落ち着かせます。
そして合図とともに一斉にコムローイを飛ばします。
無数のコムローイが光り輝いて夜空に浮かぶ風景は、
一生に一度は見てみたいとも言われるほど、
世界中の人を魅了しています。
 
このように、敬虔な仏教徒であるタイ人の、
伝統的なお祭りや文化を重んじる心と、
観光としても魅力的な2つのお祭りに、
この日ばかりは大勢の人たちが酔いしれます。
 
 

タイカレー パネーン

濃厚なソースが特長のタイカレー。卵を混ぜて厚焼き玉子サンドにした「萌え断」は、インスタ映え間違いなし!

[イラスト]おおのきよみ:イラストレーター。1999年タイを拠点に7ヶ月間アジア各国を巡るスケッチ旅行に出掛け、帰国後、主に旅行関連の書籍で活動を開始する。現在も絵を描きながら旅を続け作品を発表している。著書に「おもちかえりアジア」(情報センター出版局)等。

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