パネーンカレーのお話

“濃厚なソ一スでお肉を味わう”お料理「パネーンカレー」。
たっぷりのココナッツミルクのコクとピーナッツの香ばしい風味、
夕イハーブのさわわやかな香りが特徴のタイカレーです。
 
濃厚なソ一スの秘密は、その調理法。
ココナッツミルクのこってりした部分をたっぷり使って作るので、
汁気は少なく濃厚でトロっとした仕上がりになります。
サラサラのス一プが特徴のグリ一ンカレーやレッドカレーと比べると、
これが本当にタイカレー？と思う方もいらっしゃるかもしれません。
けれど、グリ一ンカレーやレッドカレーと同じように
タイ語で「ゲ一ン」と呼ばれる種類のお料理で、
タイでもごはんとー緒に食べられます。
 
長く煮込むことなく、
サッと火を通した柔らかなお肉を楽しむお料理だから、
お肉以外の具材はスズメナスが少し入る程度。
唐辛子はプリッチ一ファーという
大きくて辛味の少ないものを風味と色付けのために使います。
辛味は穏やかで、タイ料理の中ではクセも少なく、
日本でメジャーなタイ料理として見かけないのが不思議なほど、
日本人にもなじみやすい味わいです。
 
タイの中部地方を中心に広く根付き、愛されるパネーンカレーですが、
その起源や由来は諸説あるそう。
マレ一シアの「ペナン島カレー」が伝わったとか、
カンボジア（カメーン）の丸鶏を大きな鍋に入れて煮る
ムスリム式のカレーのことだとか、
タイでも意見が分かれるんですって。
生い立ちは分からなくても、
今ではタイのレス卜ランや屋台でよく見かける定番タイ料理。
こってり濃厚な甘みと旨みから感じる優しい味わいは、
タイの人たちの微笑に重なる気がします。
 
刺激的なタイ料理とは一味違ったこのメニュー。
見かけたら、ぜひ一度お試しあれ！
一ロ食ベればそのリッチな味わいに
あなたもきっと、微笑んでしまうはず。