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タイ料理のステキをはじめ、食材やハーブ、文化など。タイの魅力を色々な視点から切り取ってご紹介。タイの空気が香るような情報をイラストとともにお伝えします。

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タイのお米のお話(1)

タイのお米のお話(1)

私たち日本人にとって、カレーといえばやっぱり“ごはん”。
さらさらのタイカレーには、長細くて水分が少なく
パラパラとした食感のお米(インディカ種)がぴったりです。
その中でも特徴的で、日本のタイ料理レストランでもよく使われるのが、
“カオ・ホム・マリ”、
日本語で「香り米」とか「ジャスミンライス」などと言われるお米。
炊いた時の甘い香りとジャスミンの花のような白い色から、
このように呼ばれています。
お米に特別な香り付けをするのではなく、
品種そのものが香り豊かなこのお米、
独特の芳しい香りが食欲をそそることから、
世界各国でタイ米の最高級品種として愛されているそう。
 
そもそもタイではお米は2期作もしくは3期作で作られていて、
日本と同じくお米を主食にしている国です。
中央部や南部はパラパラしたお米を食べますが、
東北部や北部ではもち米を食べる習慣があり、
蒸したもち米を少しずつ手でちぎって一口大の大きさに丸め、
おかずと一緒に食べます。
 
タイの食生活の基本がお米と魚から成り立っていることも、
日本とよく似たお国柄。
もともとは干した魚と唐辛子を炒って作られていた“ナム・プリック・ヘン”は
日本で言えばふりかけのようなもの、
もち米とマンゴーにココナッツミルクソースをかけていただく
デザート“カオニャオ・マムアン”は、
さながらおはぎのイメージでしょうか。
 
どちらもお米の国である、日本とタイ。
ちょっと食生活を垣間見ただけでも、
タイそしてタイのお料理がぐんと身近な存在に感じられるのです。

グリーンカレーの素

[イラスト]おおのきよみ:イラストレーター。1999年タイを拠点に7ヶ月間アジア各国を巡るスケッチ旅行に出掛け、帰国後、主に旅行関連の書籍で活動を開始する。現在も絵を描きながら旅を続け作品を発表している。著書に「おもちかえりアジア」(情報センター出版局)等。

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